コーヒー豆の焙煎(ROAST ロースト) 


コーヒー生豆は焙煎という工程を経て初めてコーヒーの香りになります。最近、世界的な傾向で深煎り(焙煎度合い)が好まれている。焙煎度合いは色によって8段階ありますが見た目による表現のため店によって違いが生じることもあります。同じ焙煎度合いでも、焙煎中の温度、排気具合によって味、香りが大きく異なる。また生産国によっても生豆の硬さ、性質が違う為それぞれの個性が出るように焙煎をします。
 

当店焙煎機
直火式焙煎機の外観写真 直火式焙煎機の外観写真

ここでは当店が使用しているシリンダータイプの焙煎機についての説明です。
シリンダータイプの焙煎機の簡単な説明焙煎機の中に缶が入っているとイメージ
してください。このタイプは3種類あり、直火式、半熱風式、熱風式に大別される
   

焙煎機の機能

直火 火加減を見られる窓。この中を見ることによって排気時期、火加減、内部の様子がわかる。

釜の中を見られる入り口 豆チェック 豆の焙煎度合いをチェックする。この中を見ることによって排気時期、
火加減、内部の様子がわかる。

温度計 温度計。温度が上がったか下がったかの目安程度。
後は、音、匂いなどで総合的に判断する。
   

バーナー 焙煎機内の様子。バーナーで下からシリンダーを熱して焙煎をします。
シリンダーがパンチングボードになっています。
写真ではわかりにくいかも知れませんが、穴が無数にあいています。

排気調節弁 ダンパー。排気を管理する弁。排気が上手くできないと煙臭(スモーキー)
になってしまう。かといって排気に傾きすぎると豆は十分に膨らまない。
   

冷却機

冷却機。熱気を攪拌しながら急冷します。ここで急冷しないと豆が熱いので焙煎が進んでしまいます。
 

   


焙煎の8段階


焙煎は8段階といわれておりますが、実際使われている焙煎度合いは図4-図8位までです。

 
ライトロースト 1)ライトロースト シティーロースト 5)シティーロースト
シナモンロースト 2)シナモンロースト ジャーマンロース 6)ジャーマンロースト
ミディアムロースト 3)ミディアムロースト フレンチロースト 7)フレンチロースト
ハイロースト 4)ハイロースト イタリアンロースト 8)イタリアンロースト

焙煎時間が長くなればなるほど、豆の成分が抜けていきます。(カフェインなど)
色は濃い色で、苦味が増しますが、カフェイン成分も抜けます。


コーヒー豆の焙煎工程


生豆投入 焙煎釜を十分温めます。焙煎釜の蓋を持ち上げコーヒー生豆を焙煎釜へ投入します。
   

焙煎機の中身 投入直後。コーヒー焙煎釜の中には突起があり、シリンダーが回転することにより
攪拌され均一にコーヒー豆を煎ることができる。
   


投入5分後の豆の状態 投入8分後の豆の状態 投入12分後の豆の状態 1ハゼ
投入約5分後のコーヒー豆状態。ほとんど変わらない。 投入約8分後の豆の状態。コーヒー豆にかなり熱が伝わってくるのと同時にコーヒー豆の持っている水分量でコーヒー豆が徐々に柔らかく、僅かに膨らんできています。 投入約12分後のコーヒー豆の
状態。コーヒー豆の持っている
水分量が減り、僅かに色づいてくる。このころはまだ青臭いニオイがします。
投入約14分後のコーヒー豆の
状態。コーヒー豆が膨張の限界を超え「パチパチパチ」と小気味良い音。ハゼ始めです。このコーヒー豆の音も生産国によって音の大きさが違います


17分後

コーヒー豆投入約17分後。同じ温度でも、気候により毎回焙煎時間は微妙に異なりますので五感を駆使して、毎回焙煎しています。特に釜だしのタイミングは目が離せません。

数秒で焙煎度合いが変わってしまいます。

   

見極め この状態からコーヒー豆はもう一度膨らみます。膨らみ、
焙煎度合いを見極めます間もなく釜だしです。
   

煎りあがり。冷却機へ 釜の下に煎りあがったコーヒー豆を受ける冷却機がついています。
   

冷却機拡大 これが冷却機です。よく見てみると穴が無数に開いています。
下から強制的に熱気を吸い込む装置が付いているので
一気に冷まします。急冷するのは焙煎度合いを止める為です。
   

冷却中。出来上がり 冷却が完了しました。自分が希望する焙煎度合いになりました。
これで焙煎過程は終了です。

※焙煎直後よりも6時間程度経ったほうが香りが落ち着きます。
   


ハンドピック


焙煎が終わってもこれで終わりではありません。
ここから欠点豆を取り除く大変な作業が待っています。コーヒー豆の種類にもよりますが、モカ系などは欠点豆が大変多くハンドピックをしないと悲惨な味です。(ハンドピックしていないお店は論外です)
写真はモカハラーです。この作業の手抜きは今までの苦労が台無しになってしまいます。

ハンドピック 少量づつ平らな場所にコーヒー豆が重ならないよう広げる。
   


手作業の丁寧なハンドピック 欠点豆種類 ⇒⇒
拡大
欠点豆の拡大画像
50gづつ程度のチェック
なので暇を見つけては
ハンドピックをします。
コーヒーの種類によって
も欠点豆の混入はかな
りの違いがあります。
欠点豆を計ってみると、
200g-1kg程度、時間も
40分ー2時間程度かかり
ます。

欠点豆の山

こんなにも欠点豆が出ます。これは勿体無いですが何の役にも立たないので
そのまま処分されます。(土に還す)

現在ではもう一度炭化寸前まで焙煎し、粉砕した後、店頭にて無料で差し上げております。

消臭剤として利用したあと、土に混ぜ肥料にしてください。

   


こうして初めて販売されます ハンドピックの工程を経て売場に出されます。
   

 


当店粉砕方法です。


下記などの理由からほとんどのお店はやっていないと思います。
1.店内が汚れる
2.手間が掛かる。
3.腕が痛くなる
4.量が減る
5.味が変わらないと思っている。
でも、おいしいコーヒーを飲みたいし、
そんなコーヒーを売りたい。そんな想いがこの方法です。


当店粉砕方法
コーヒー豆 何故、このようなことをするのか。シルバースキンは一部内側に入り込んでいる為
割らない限り除去することは不可能である。
   

手で割ってみました 割らないと中のシルバースキンは取れないこの画像でチャフは中央
(薄茶色のもの)である。チャフは「エグ味、渋味」の成分が含まれて
いるので取れることなら取ってしまいたいのです。
   


コーヒーミルで豆を割る この画像でも分る様にシルバースキンが混ざっているのが分る。
   


分別の様子 このように分けられれば理想的です。これは撮影用の為、
割ってからチャフと分けました。こんな状況を作り出すには、
風力、静電気などを使い除去している所もあると思います。
   



ブリキ缶加工 そこで当店ではこんな物を使ってシルバースキンを除去しています。
ブリキ缶を加工し作ったものです。
   


チャフを除去中 コーヒー豆を挽きコーヒー豆を加工したブリキ缶で受け、
ブリキ缶を上下に動かしチャフを飛ばします。
缶の中では写真3位に分割したコーヒー豆が舞い、
小気味よい音とともにチャフが飛びます。
   


除去中の缶の中の様子 除去している最中。缶の中身。
コーヒー豆よりチャフは軽いので上下に攪拌を繰り返すことにより
シルバースキンとコーヒーを分けることができる

缶の上部にチャフがたくさんあるのが分ると思います。
   


チャフ除去後 かなりキレイに除去されました。ここでもう一度好みに(器具にあわせ)挽く。
   

袋に入れて できあがり 床に落ちたチャフ
袋に入れて   できあがり 床にはこんなにもチャフ
が落ちる。